本日は、お客様に心から感謝できる社員を育てるために試みた、ある会社のエピソードを就活クラブを担当する百均オヤジがお伝えします。
毎年新入社員研修の最後に「あなたはお母さんの肩たたきをしたことがあるか」と「お母さんの足を洗ってあげたことがあるか」と社長が質問。肩たたきはしてても足を洗った経験などほとんどない新入社員に、「三日間差し上げるのでお母さんの足を洗って来てください。」と。
新入社員たちは、これくらいならとほくそ笑み研修を終えます。ところが、母親になかなか言い出せないのです。
ある新入社員は、二日間母親の後をついて回り、母親から「気が狂ったのか」と聞かれるなか、やっと「お母さんの足を洗いたいんだけど」と言えるが、「なんだい、気持ち悪いね」と言われる始末。やっとのことで縁側に母親を連れて行き、たらいに水を汲みました。
お母さんの足を持ち上げた瞬間・・・・・・。母親の足の裏があまりにも荒れ放題に荒れ、ひび割れているのを掌で感じ、絶句してしまいます。
新入社員は心の中で、「お父さんが早くに死んでしまって、お母さんが死に物狂いで働いて兄弟を養ってくれた。この荒れた足は、自分たちのために働き続けてくれた足だ」と悟り、胸がいっぱいになりました。
そして、一言「母さん、長生きしてくれよな」と言うのが精一杯でした。息子の柄にもない親孝行を冷かしていた母親も「ありがとう」と言ったまま黙り込み、息子の手に落ちてくるものがありました。母親の涙を感じ、母親の顔を見ることが出来なくなり「お母さん、ありがとう」と言って立ち去りました。
翌日彼は、報告に行き「社長、わたしはこんなに素晴らしい教育を受けたのは初めてです。ありがとうございました。」と報告。
その報告に社長は「君は一人で大人になったんじゃない。両親や色々な人に支えられて大人になったんだ。これからも自分一人の力で一人前になるのではないんだ。私も、お客様や従業員や色んな人達との出会いの中で、一人前の社会人にならせていただいたんだよ」と。
ノウハウや制度ばかりを追求しても、社員の心が豊かにならないと組織は活性化しない。本当の感謝とは何なのか。これを知ることから人材育成に尽力されている会社があります。
就活に挑戦する我々も、全てのことをプラスに受け止め、感謝と感動の日々に活かしていきたいものです。
